Hot Hot Heat 「Give Up」

My Rate : ★★★1/2
この「UK過当競争時代」を尻目に、実は案外得をしそうなのが、9月の新作で3作目となるHot Hot Heat。彼らの場合、前作、アメリカで商業的にもそこそこ成功を収めているのが、大きい。次々と新人が登場するイギリスと比べれば、アメリカは意外とライバルが少ないし、インディーバンドの台頭があるとはいえ、彼らみたいな、いい意味の「ガキっぽさ」を持ったバンドはあまりいない。というわけで、意外にもポジショニングで得しそうな彼ら。新曲も、キラーズの2NDを意識したようなキーボードや、「コール・アンド・レスポンスしてください」と言わんばかりのさび(”Give Up! Give Up!”)、ダサいけど人懐っこいメロディーが中々どうして、悪くない。し、彼らなりの「成長」も実はしっかり感じられる。(おまけに、「キラーズの次席」っていうのが、これまたいない)若干、タナボタ臭い感じはしてしまうけれど、アルバムでこけなければ、案外しぶとく生き延びるのはこいつらでは?(これは逆説的に言うと、アメリカのインディー・シーンが長らく埋めることができていない空席が結構大きく空いている、ということでもあるけれど)

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