Rumble Strips 「Motorcycle」

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 代表選手だと思われたラリキン・ラヴが早々に解散してしまっても、元祖だと知らないうちに言われていたミステリー・ジェッツが今のところ鳴かず飛ばずでも、いや、そもそも実態のあるシーンではなく、ただ単にその川の周囲にいるバンドを括っただけの呼称であっても、やはりまだ「テムズ・ビート」っていうものには期待があるのだろうか。一部ですでに「現代のネオアコ」言われている通り、どうも「The ViewやThe Enemyみたいな大衆ロックはダサい」と思ってるけど、「ギターロックへのあきらめに任せてダンスホールへ身を託すにもちょっと」という(主にナヨい心性をもつ)人向けのロックというのが、この系統のバンドに課せられた使命のようだ。(その意味では、MaccabeesやGood Shoesみたいなアートロック系のバンドも求められているのは同じだろうし、その本来的な意味でど真ん中を行ってるのは、Cajun Dance Partyなのだと思う)

 というわけで、まだまだ存在する「テムズ系」な新人、Rumble Strips。まんまミステリー・ジェッツである。まんまだけど、展開に富んだ曲作りと要所でしっかりフックを持たせてるメロディーはたしかにいい。ただ、声までミステリー・ジェッツ過ぎて、面白いことをしてても結局「これ、ミステリー・ジェッツの新曲だよ」と言われると、そう思ってしまいそうなところが、ちょっと難点ではある。

Motorcycle

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