Hard-fi 「Suburban Knights」

My Rate : ★★★1/2
Hard-Fiのことを未だに「ワーキング・クラスのリアル」と思って聴いてる人ってどれくらいいるんだろうか?たとえ、前作の一曲目のメロディーがインシンクにしか聴こえなくても?


いやいや、Hard-Fiをそんなかしこまって楽しもうとするなんて、もったいない。ここにあるのは要するに、「監視カメラをテレビカメラに見立ててスターごっこする、結構おナルな、でもかなりイケてない男子による、(『美メロ』というよりは)『恥メロ』の嵐」なのだ。このありえないダサさ。今、UKで、いや世界を探しても、これは指折りの恥ずかしさである。本人達にとっては絶対本意ではないだろうが、Hard-Fiの楽しみ方とは、このダサさを楽しむことに尽きる。


というわけで、恥ずかしさゆえに大ヒットしたデビュー・アルバムに続くセカンド・アルバムからの先行シングル「Suburban Knight」。これも期待を裏切らない激ダサぶりだ。なんと言っても、眉毛ボーンの癖に、自ら「Knight」を名乗っているところがダサい。そして、タイトルがタイトルなら、曲も曲だ。大体なんだ、この歌いだしは!


「え〜ええぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜」
「お〜おおぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜」
「あ〜ああぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜」


軍艦マーチか!?


もう、この超野暮ったいコーラスが何度もあなたを襲ってくることでしょう。ありえねー。「Cash Machine」を軽く超える「キラーチューン」(「」は外せまい)の登場です。もう、アルバムが楽しみでしょうがなくなってくる、この曲聴いてると。


ちなみに、セカンド・アルバムのキーポイントは、「Hard To Beat」にあたる曲があるかどうか。あの一曲があったせいで、彼らのファースト・アルバムは「こっぱずかしいけど、これよくない!?」と思わず言いたくなってしまうようなオイシイポジションをゲットするに至ったので、次作の勝負点は純粋にここにかかってくる。


なければタダの「恥メロ・バンド」だけどな!