The Thrills 『Teenager』

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まだやってたのか…
と、正直思ってしまったが、よく考えてみると前作から約3年ぶりの新作。3年は、アルバム間のスパンとしては十分ありえる話なんだけど、体感でそうはとても思えないくらい、今のシーンってめまぐるしいですね。


というわけで、ダブリン出身のソフト・ロック・バンド、Thirllsの新作。


何も変わってません。


「変わらない」という事実に、例えば「敢えて変わらない」という強い意志や、「どうしても変われない」という不器用さや、「変わる/変わらない」という以前に、自分の音の細部を追及することの方が優先されるような偏執っぷりがあるかといえばそれは全くなく、要するに、ただ単純に「変わってない」という事実だけがそこに存在するようなアルバム。先行シングルの「Nothing Changes Around Here」というタイトルが、どうにもエクスキューズっぽくしか聴こえない感じは残念である。PVの「内気な君の味方です」っていうのも、「地味なダニエル・パウター」にしか見えずよくない。まあ、もともとそういうキャラクターとはいえ、これに「失われた夏」を見出すのはちょっと無理がある。「人がいい事」と「無垢であること」はもちろん、全く別だからだ。

Teenager (Spec)

Teenager (Spec)