Yeah Yeah Yeahs 『Is Is EP』

My Rate : ★★★1/2
これは進化か、退化か。
デビュー・アルバム『Fever To Tell』とセカンド・アルバム『Show Your Bones』の間でサウンドを激変させたYeah Yeah Yeahs。このEPは『Fever To Tell』の後にリリースされたLive DVDに収録の楽曲を中心に5曲を、リレコーディングしたもの。セカンド・アルバムのアンビエント音を利かせた音作りや、カレンのヴォーカルの上達(がなるだけではなくなった)などが随所に見られ、ヴァイブはセカンドよりながら、ファーストのときの暴発するギター・ノイズが戻ってきているところがよい。セカンドの例えば、「Gold Lion」などの曲に見られた、「成熟したんだろうけど、ちょっとおとなしくなりすぎじゃない?」という不満はこのEPにおいて、解消されているのだ。(ちなみにセカンドでのチャレンジとファーストのダイナミズムの融合という意味では、スパイダーマン3のサウンドトラックに収録された「Sealings」も白眉。素晴らしすぎ、あの曲)


これが、『Show Your Bones』リリース後の熱狂のライヴ(06年のグラストンベリーフジロック)を経て、その成果をフィードバックしてのリレコーディングなら、諸手を挙げて賛同したいところだ。ただ、『Show Your Bones』のときのアウトテイクだとすると話はややこしくなる。曲自体、昔からあっただけに、偶然ファーストとセカンドの中間になっただけ、という話だと、たとえEPがよくても、あまり建設的な話とはいえまい。願わくば、前者で、かつこれがサード・アルバムへの道しるべとなっていることを願いたいところだ。

ちなみにこちらが、「Sealgins」

Is Is

Is Is