New Young Pony Club 『Fantastic Playroom』

My Rate : ★★★1/2
 ニューレイブ系コンピによく登場し、NME誌面にもたびたび登場。というわけで、おそらく世間的にも「ニューレイブバンドのひとつ」という認知であろうNew Young Pony Clubのようやく届いたデビュー・アルバム。地味でB級ながら結構いい出来である。何よりいいところは、実はこのグループの使えるビートのバリエイションが多彩で、かつ過去の多様なダンスミュージックへの造詣が感じられるというところ。「リズムマシーンに叩かせた一定のリズムにシンセとちょっと口当たりのいいメロディーを乗せました」的なモラル・ハザード・エレポップとはわけが違う。「Hiding On The Staircase」(参考:MySpace)なんて、ねっとりとした横のりがたまらなく卑猥だ。もう「ニュー・ヤング・巨乳クラブ」と呼びたいくらい。ダンス・ミュージックのムーヴメントであるはずの「ニュー・レイヴ」も過去のビートへのリスペクトという点では、結構見劣りするバンドが多いところが難点だが(この点をクリアできてるのは、Hot ChipSimian Mobile Discoだけでは?)、その意味このバンドは頑張った。地味でB級なところは如何ともしがたいけど。